博多座公演あと7回という、肉体的限界と、嬉しや解放近しの複雑な楽屋風景に、こんな子が
乱入した。「magic music rabbit」香港製。USBで電源を入れ、iphoneをつなぎミュージックオンにすると、スピーカーになり、なんとウサギ君が音楽に合わせて踊りだす。笑った笑った。あまりの可愛さに、みんなの笑顔。実はこれ、今客席で観劇している。ボクのちびっ子ファン、優良ちゃんからのプレゼントなのだ。小学生。一番前の席で一生懸命舞台に目をこらしている。♪おーおくおーおくおくのおくー♪大奥の掟が理解出来るだろうか?優良ちゃん、そしてその下手で何度もご観劇のベテランkirabossiさんにもお礼申し上げよう。
あと5日となった「天璋院篤姫」初座長の国仲涼子さんは初舞台。出ずっぱりの、慣れぬ時代劇の所作だらけでさぞご苦労されたと思う。一体いつ食事とってるのだろうと心配にもなった。しかし、あの凛とした姿で日を追うごとに風格さえ感じさせる芝居をみせている。若さと度胸と天性のものが合体すると、こんなにも人を魅了するのか。我が初舞台とダブらせながら、嬉しい心境である。
時代劇初体験の多くの若手俳優が、悪戦苦闘して舞台に立った。自分で羽二重をしめ、衣装をつけ、
「せめて千穐楽までに自分で出来るように」演出も、僕らも厳しく言った。君達の財産になるのだから。
「水戸黄門」が終わるという。最後の牙城が崩れるか。今のうちにキチンとした時代劇を
やりたいと思うのはボクだけではないだろう。そんな時がくるように、思いだけはふくらませておこう。