
忙しい時ほど人の芝居観に行きたくなるんやろか?
台本3冊も抱えてあたふたしてるいうのにね。
明治座「エドの舞踏会」
歌舞伎座「助六」(市川団十郎)
新橋演舞場「わらしべ夫婦双六旅」
新歌舞伎座「元禄めおと合戦」
新国立劇場「SENPO」
石井ふく子さんの舞台演出はいつも男勝りの思い切りの良さと
感情の機微を掘り起こす細やかさの両面を感じさせる。
団十郎さんの助六はお人柄がにじみ出てさすがですな。
藤山直美さんはもう絶賛やね。
どんな本やろが、演出やろが
きちっとお客を納得させてくれる。
それにしてもびっくりしたんは新国立ですわ。
第二次世界大戦中、リトアニア領事代理として赴任した
杉原千畝(ちうね)がナチスに追われた避難民に
ビザを発行し6000人の命を救った実話なんよ。
この杉原に扮するのが何と吉川晃司さん。
…正直、こんなに素晴らしいとは思わんかった。
後半どんどん重くなって行く展開を、その苦悩を、力まず、たんたんと
表現する俳優としての吉川君、ばりばりの声楽家達に劣らず
実に表情豊かな歌声の歌手吉川君。いや、そのオーラに圧倒されましたわ。
「どてらい男」の舞台で共演した森奈みはるさんが妻の役。
さすが宝塚で鍛えた歌も踊りも抜群ですわ。
この人、妙に宝塚声で歌わないところがええね。
稽古中に愛華みれさんが体調不良で降板されたそう。
僕も経験あるけど、あれ、ほんまにつらいよ。
愛華さん…お早いお帰りを。