母が中央公民館の童謡コンサートに連れて行ってくれたんは小学校2,3年の頃、近藤圭子(?)さんやったかね「海ほおずきの歌」”あの日は海が荒れていた、大波小波に誘われて”ああ懐かしいね、あれが初めて行ったコンサートかね、会場の空気、みかんやらトイレやらの臭い、鮮明に残っちょるもんね。海ほおずきが波にゆられて見知らぬ浜辺に打ち上げられる。子供なりにロマンを感じ取ったんやろか。ただ者じゃなかったわけね。
学生服の袖を鼻水でカパカパにして独楽回しの死闘を繰り広げよった時、スピーカーから流れてきた”覚えて〜い〜るか〜い故郷の村を”三橋美智也さんの「りんご村から」よ。みんな知っとるよね?青森のりんごをトラックで売りに来たんよ。母にお金をせびって走って買いに行ったよ。売ってた顔のごつごつしたおじさん、何でか鹿児島弁やったね。
東芝からカラーのレコードが出て。弘田三枝子さんの「ハッピーバースデイ、スイート、シックスティーン」を買ったんよ。ポータブルのオープンリールテープにレコードと合わせて歌を吹き込んでね。あれが初レコーディングかね、スタジオは自宅四畳半。もう一曲、平野こうじさんの「白い花のブルース」この間部屋を整理しよったら、なんとこの音源が出てきたんよ。早速デジタルにダビングして、誰も知らん秘密の場所に隠した。これ以上の宝物はないもんね。出さんぞ!誰が来ても出さん、絶対!
「禁じられた遊び」母が観せてくれた最初の洋画、このテーマ曲でギター始めた人、ずいぶんおるやろね、女の子にもてたくて必死で覚えたもんやけど、あれサビが難しかったよね。
「死ぬほど愛して」アモーレ、アモーレ、アモーレ、アモーレミオ「刑事」の主題歌よ、当然知っとるよね、クラウディア カルディナーレが逮捕された恋人の車を追って走るラストシーンでアモーレアモーレよ、もうたまらんかったよ。中学生がこんな映画みとったのかね、マセテない?
とにかくジャズ、カントリー、ハワイアン、カンツオーネ、シャンソン、ラテン、世界中のあらゆる音楽が惜しげもなく流れとったからね。幸せやったよ僕等。
この企画、序の口やけんね。またブログのネタが切れたら、若き日の心をゆさぶった音楽の話ばしてみようね。ほんと。”アモーレミオ”よ。