「旭山動物園ー空飛ぶペンギン」「おくりびと」を一気に観賞。
役者の立場で批評するのは憚られるけど、両作品ともに大変な
パワーを持った映画であるというのが感想やわ。
映画でもテレビでも演劇でも、いい脚本であったり、凄いキャスティング
であったり、膨大な制作費を使っていたり、wao!と驚く作品は多いけど
奥底からグわーっと押し出してくるようなパワーを持った作品は少ないと
思う。監督、制作者側のやる気や、ずれのない方向性、それが
現場に不思議な空気を送り込み、役者を、スタッフをやる気にさせるんやろね。
旭山動物園は、ボクも二時間もので2作参加したから、色んなエピソード
については”フンフン…そうなんよ…”てな感じやったけど、マキノ雅彦監督は
もっと奥深いところを捉えて観客をうならせる。人間と動物の見事な
フュージョンですわ。
「おくりびと」アカデミー外国映画賞他、数々の賞を総なめにした”えらいこっちゃ”の作品。
何よりも全体のトーンが好きやわ。押さえた色、雪空にとけ込むチェロの音色。
静かな感動ってええもんやね。出演者全員が楽器を奏でるようにアンサンブルして…。
もうこれ以上何にも言いません。お近くの映画館でどうぞ…。